2013年12月8日(日) 19:00~ @鈴鹿カレラ
暗黒のクリスマス ★StarlessX’mass
And Bible Black
チェスのキングやクイーンと思わせながら、実はコマを動かしている男。
男には顔が無い。ポーカーフェイスでなく、顔そのものが無いのだ。
胸には空洞がぽっかり。背後の荒野が見渡せる、風穴だ。
寒さを感じず、哀しみも喜びも怒りも無い、もちろん人間の証である涙壷も無いので、腹の底から笑うことを知らない。
コントロールチェス。
人生は渇いた土くれの中に、ただ足元から沈んでいく時間のことだと思っている、その男は子ども時代にとっくに死んでいて、この世の死に急ぐ者や行き急ぐ者 また我が身を呪いながら生きている者を、たくみにつまみ上げてボードから外す。
虚無という名の、その男はあなたの欲望を見透かし、餌をちらつかせてあなた自ら、チェスボードから転落するように誘い水をかけ続ける。
だが、愛の時間を持つ者には、近づくことができない。その者たちだけは、男に顔が無いことも男の体にがらんどうがあることも、はっきり見えている 男のコントロールを乱す唯一の敵。
なぜなら男は、愛だけをやみくもにみつけ出そうと、躍起になっているからだ。
この世の邪悪なるものは、さらに巨大な虚無によって人をむしばむ。
それを知らないのは男だけなのだが…
タイトル 暗黒の男 今井くるみ 2013/11/20
サフラン今井(語り、朗読、経、唄)/真野一彦(サキソフォン)
¥1500(ワンドリンク付き)
予約・お問い合わせ059-388-5075 カレラ
暗黒は、きらびやかな邪悪さ。 光りは、冴えわたる水面の月。正邪、人間の内部からあふれる出てくる、どちらもたしかに在るもの。
1986年の映画「ミッション」から「ガブリエルのオーボエ」 エンニオモリコーネ作曲
アストル・ピアソラ「リベルタンゴ」
詩人、今井くるみがサフラン今井になり、文字が淫靡な肉声に変って真野一彦が吐き出す音と溶け合い、或いは、反撥する。