1.イベント概要:UnleashMeetとは?
(1)目的
UnleashMeetは、障害者がプログラマー、インフラエンジニア、テスターなどICT業界へ就職するための情報を参加者同士で共有するイベントです。 また、一方的に主催者側が就職までの道を示すというものではなく、共にいろいろな課題について考えていくことを目的にしています。
(2)背景
a. 社会的な流れ
コロナ禍により、図らずもリモートワークが普及し、ICT業界の仕事は決まった場所に出社せずとも行えるようになりました。これまでは、身体障害がある場合、出社が一つのハードルになっていたと思いますが、こうした課題が技術発展と労働形態の変化によってなくなりつつあります。
また、2022年現在、日本政府がデジタル庁の創設を始め、国全体をあげてDX(Digital Transformation)を押し進めており、ICT業界は人材不足に陥っています。
これら障害者の労働環境の変化とDX人材の不足を前に、障害者のICT業界への就職は一つの追い風でもあると考えています。この契機に、ICT業界への就職を希望される障害者やご家族がいらっしゃると思います。 その一助になることを、本イベントは目的にしています。
b. 障害者である発起人の想い
本イベントは、自身が障害者であるUnleashの矢野が発起人となって生まれました。矢野は、フリーランスのWebプログラマーとして現在活動しています。 その転職経験から、同じようにICT業界での就職を希望する人たちと情報共有をし、課題を共有して支え合う場所をつくりたいという思うようになりました。
矢野は、現在、「ErrorShare」というプログラムエラーの共有サイトの開発と運営を行っています。 このWebサービスは、日本中にいるプログラマーやICT経験者がリモートで開発を進めています(詳細はQiitaに記載しています)。
この開発経験を通して、リモート開発は身体障害が課題になることはほぼなく、作業をできることを実感したと言われています。こうした、障害者自身の経験をもとに、より具体的で現実的なICT業界への就職の取り組みを参加者全員と考えていきたいと想います。
2.第1回テーマ:障害者がICT業界へ転職するために必要なことを考える
(1)趣旨
今回は、1回目ということもあり、発起人の矢野さんからこのイベントの方向性や理念を伝えてもらいます。 また、あわせて、障害者がICT業界で就職するに向けての学習、資格取得、必要スキルなどを他の発表者からも提供してもらう予定です。
3.アジェンダ
(1)Unleash 矢野:UnleashMeetをつくるきっかけ
本イベントの発起人であるUnleashの矢野から、イベントをつくったきっかけを話してもらいます。 また、その過程で、ご自身がWebプログラマーになった同期、学習方法、ErrorShareの開発・運営を通して感じたことを語ってもらいます。
(2)イザワークス 伊澤さん:メタバースを利用したアジャイル開発
イザワークスの伊澤さんは、様々な企業のCTOをされています。また、多くのソフトウェア開発プロジェクトにおいて、アジャイル開発のスクラムマスターとしても活躍されています。
そのご経験をもとに、近年、注目を浴びている「メタバース」を利用したアジャイル開発について話して頂きます。 メタバースは、仮想空間において、アバターを通して現実世界と近い行動ができる技術です。現実世界では、身体障害があっったとしても、メタバースによりその差異が埋められるのではと言われています。
これらメタバースが障害者の就労にどう役に立つのかを共に考えたいと思っています。
(3)フリーランスプログラマー KAWAさん:異業種からのWebプログラマーへの転職経験
フリーランスプログラマーKAWAさんは、ErrorShareの開発に携わり、矢野さんのよきパートナーとして活躍されています。 そのKAWAさんは、異業種での営業からWebプログラマーへと転職されました。その転職経験とフリーランスになってからの仕事の在り方などを語ってもらいます。
これからWebプログラマーになろうとする人のヒントになればと思っています。