(男性)同性愛者の可視化と排除ーー「府中青年の家訴訟」提訴30年目に考える

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開催日程

2021/11/08(月)20:00 ~ 21:45

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11-12月B講座

(男性)同性愛者の可視化と排除 

ーー「府中青年の家訴訟」提訴30年目に考える          

風間 孝(かざま・たかし。中京大学教養教育研究院教授)

開講日:11/8  11/22  12/6  12/20


●講師より

アカー(動くゲイとレズビアンの会)が、同性愛者団体の青年の家利用を拒絶した東京都を東京地裁に訴えてから、30年がたった。同性愛者の人権を争点にした日本初のこの訴訟は、アカーの勝訴により東京高裁で終結した(1997年)。この講座では、府中青年の家訴訟における同性愛者の可視化、すなわちカミングアウトの実践が、青年の家の利用者、東京都、ゲイ・コミュニティ、そしてマスメディア等にどのように受け取られたのか、そこにはどのような抵抗感や排除の意識が存在していたのかに焦点をあてる。そのうえで、この裁判が現在の性的マイノリティの社会運動に示唆する点はなにかを考えてみたい。


 1講 青年の家でのカミングアウトと知ったかぶり:府中事件当日の出来事の分析

 2講 平等扱いによる差別:東京都の主張の分析

 3講 クローゼットと寛容:府中訴訟へのゲイ・コミュニティからの批判とその構造

 4講 社会の認識を変える:勝訴判決とその影響


●講師プロフィール
府中青年の家訴訟の原告の一人であり、日本の性的マイノリティ差別についての研究とともに、性的マイノリティの支援にかかわる。NPO法人PROUD LIFE副代表理事。著書に、『ゲイ・スタディーズ』(共著・青土社・1997年) 『同性愛と異性愛』(共著:岩波新書・2010年)、『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』(共著:法律文化社・2018年)など。

●企画者より
今年は府中提訴(1991年)から30年。高裁判決(1997年)のあとに生まれたLGBT当事者もが、運動の前面・中心に立つ今、過去の記憶を掘り起こし、この30年の当事者運動と日本社会の特質を熟考するべき時期が到来している。それを考える時期として、コロナ禍、「多様性」を掲げた東京五輪、「LGBT法案」の喧騒に明け暮れする今年は、提訴30年の節目という以上に意味がある年かもしれない。また、それを語る講師としても、この人をおいてないだろう。現代セクマイ運動の熱気にむせるような経験を!

受講料:4回一括8,000円(税込)

開催方法:zoomによる開催です。当日zoomのURLをお送りしますので、ご視聴ください。後半の質疑では、顔出しでのご受講をお願いします。

受講者にはスライド資料(pdf)を送付するほか、講座の模様は録画し、受講生限定でYouTubeで公開しているので、復習/欠席時にも便利です。

お申込み:このサイトから、各自でお申込みください。受講料のお支払いについても、そちらにご案内があります(送金手数料のご負担をお願いします)。